Odeon

今年のピアノの発表会でナザレーのオデオンを弾きました。

ナザレーはブラジルのリオデジャネイロに生まれ、幼い頃からピアノ好きの母親やアマチュアのピアノ教師からクラシックピアノを教わっていたそうです。

14歳の時に初めて作った曲が出版され、それ以来ブラジル風タンゴと称される曲を多く作っています。

1910年頃から「シネマ・オデオン」という映画館のロビーで演奏しており、この映画館のために作曲されたのがオデオンです。

当時この映画館は上流階級の社交場で、ナザレーの演奏はたちまち大評判となり、観客は演奏を聴くために映画の開演時間より1時間も早くやってきたほどです。

オデオンはとても躍動感あふれるリズムで踊りたくなるような曲です。

当時オデオンを聴いていた人たちを想像して、刺繍にしてみました。

1900年代初頭のファッションのイメージで。
ただ、ナザレーは自分の音楽を踊りの伴奏ではなく、聴くための音楽として認められたかったそうなので、実際踊る人がいたのかいなかったのか…。

オデオンにはリズミカルな中に優雅なメロディが流れてきます。

ブラジル音楽に影響を受けつつも、こういった部分に幼い頃から抱いているショパンへの憧れが表れているのかもしれません。

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